中小地震の観測記録を用いた大地震の地震動予測
概要
耐震設計に用いる地震動を予測することは重要な問題です。
耐震設計に際しては大地震による地震動を想定するわけですが、大地震の観測記録はまだ十分には蓄積されておらず、地振動の予測は難しい課題とされています。
このような背景から、当社では地震学における最新の知見を取り入れ、日常観測される中小地震の観測記録から大地震の地震動を理論的に評価する方法(半経験的地震動評価法)を開発しました。
- 半経験的地震動評価法は、断層モデルに従って中小地震の地震動波形から大地震の地震動波形を理論的に評価します。
- 断層破壊の不均質性を確率論的に取り入れた当社の半経験的地震動評価法は地震動予測に有効な方法であり、設計用入力地震動評価に大いに役立つことが期待できます。
大地震の地震動
地震は、地下深部に「断層」と呼ばれる亀裂が発生し急激に拡大する、いわば
「岩盤の破壊現象」として考えられています。
小地震の場合は断層の規模が小さくその地震波も弱いので地震動も弱く短時間で終わります。しかし、マグニチュードが8程度の大地震、例えば1968年十勝沖地震(M7.9)では長さ150kmにも及ぶ大断層が形成され、その間数十秒にわたって震源から強い地震波が放山され続けました。

1968年十勝沖地震(M7.9)八戸の地震動波形
半経験的地震動評価法
大地震は、中小地震の断層が数多く連続した結果と考えることができますので、大地震による地震波も中小地震からの地震波を連続して足し合わせることにより表わすことができます。
この方法は、既に観測した中小地震の地震動波形を基にしている点で経験的ではありますが、断層モデルを用いることによって理論的に大地震の地震動波形を評価する方法であるということから「半経験的地震動評価法」と呼ばれています。

半経験的地震動評価法
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