Page Top

医療・福祉施設

環境にやさしいエコ・ホスピタル

エネルギー多消費型の施設である病院の計画、建設、運用を一体的にとらえてライフサイクルコスト(LCC)を低減するとともに、地球環境に配慮(地球温暖化対策、省エネ・省資源化等)した技術を総合的に提供することにより、病院経営を支援します。

用途別エネルギー使用量比較

用途別エネルギー使用量比較

想定される病院のLCCの構成 (50年間)

想定される病院のLCCの構成例(50年間)

改ページ

1 企画設計から運用までの継続的な対応

企画設計段階から、施設の運用実績ノウハウを反映した計画提案を行い、長寿命で省エネ効果の高い施設を提供します。蓄積データを活用したファシリティマネジメント、エネルギーマネジメントを導入し、PDCAサイクルに基づく運営改善によりLCCを最小化します。

LCCを考慮した施設の企画・計画

企画設計段階においては、医療施設の特性に合わせて、自然エネルギー利用、高効率な設備システム、維持管理の効率性等の観点から適用技術の検討とLCC評価を行い、最適な設計条件を取り纏めます。

LCCを考慮した施設計画

LCCを考慮した施設計画

予防保全型の施設維持管理

施設の運用段階では、PDCAの考え方に基づく、予防保全・予実管理型の施設維持管理によりLCCを低減します。 日常管理で蓄積したデータを一括管理し、エネルギー消費、保全業務を改善します。

LCC低減のPDCAサイクル

LCC低減のPDCAサイクル

省エネ法等への対応支援

省エネ法、温対法(地球温暖化対策の推進に関する法律)などの法制度への対応を支援します。
独自のLCC評価手法である「KLEADシステム」を活用し、省エネルギ-や長寿命化等を計画的にサポートします。

KLEAD

KLEAD(Kajima Lifecycle Economic Analysis &
Diabnosis)

改ページ

2 建築計画におけるLCCの低減技術

治す、働く、学ぶ・・・。医療施設には「ひと」を主役とする様々な機能が求められます。鹿島は、利用者の快適・安心・安全を実現するデザインとLCC低減に向けた科学的アプローチの融合で、サスティナブルな建築環境を創出します。

自然エネルギー利用

昼光利用、自然換気を積極的に採り入れます。エントランスロビーなどではトップライトや光庭により自然昼光や風を利用します。 病室では、窓開口のデザインにより照明の電気使用量の低減を図るとともに、ルーバーや庇等で適切な日射制御を行い、空調負荷を低減させます。

DVDアイコン

[解説DVD]
鹿島の先端医療施設:

埼玉医科大学国際医療センターと道ノ尾病院の先端医療施設を紹介します。
お問い合わせへ

自然換気、自然光の利用

自然換気、自然光の利用

ファサード(外皮)エンジニアリング

建物の外観は、病院の顔であり、地域の景観にとっても重要な財産です。鹿島は、様々な材料やディテールの開発を通じて、外観デザインのバリエーションを拡げると共に、断熱・遮熱と両立する技術を活用します。

ファサードの省エネルギー性能評価

ファサードの省エネルギー性能評価

改ページ

環境共生緑化技術

屋上緑化・壁面緑化は、心に癒しを与えることに加え、ヒートアイランドの防止効果が期待できます。「エコヒーリングガーデン」では、リサイクルした床材や軽量土壌を用います。水分の蒸散効果と断熱性能により、日射の伝導熱量が25%程度になり、空調負荷が低減します。
「鹿島の壁面緑化工法(バーティカルグリーンシステム)」は、高所でも安全に維持管理できる工法です。

屋上緑化による断熱効果

屋上緑化による断熱効果

エコヒーリングガーデン

エコヒーリングガーデン


「CASBEE」(建築物総合環境性能評価システム)

「CASBEE」(建築物総合環境性能評価システム)は、建築物を環境性能で評価し格付けする手法です。省エネや省資源、リサイクル性能といった環境負荷削減に、室内の快適性や景観への配慮といった環境品質も含めて、総合的に評価する制度です。 鹿島の設計では、5段階の格付け(S、A、B+、B-、C)において、Aクラス以上の取得を支援します。

CASBEEの試算例

CASBEEの試算例

改ページ

使い勝手の良い施設を計画するノウハウとフレキシビリティ

医療スタッフ・患者さんの移動動線、搬送動線、物流動線を機能的に配置した施設計画により、作業効率が向上します。関連諸室の配置関係を計画段階で検討することにより、使い難さが原因の不要な改修が回避でき、LCCが削減できます。

  • フリープラン方式など、環境の変化にフレキシブルに対応し、
    経済的にリニューアルできる技術を導入します。
  • グリッド天井などを採用することで、部屋の小規模変更や天井内設備の更新を容易にし、
    改修コストを削減します。
  • 機械室やシャフトスペースの適正配置によりエネルギー搬送ロスを低減します。

3 設備計画におけるLCCの低減技術

熱源の選定から高効率機器の採用、雨水等の資源の有効利用まで、総合的な視点から、エネルギー消費を低減する電気・衛生・空調の設備計画を提案します。 将来の医療の高度化と施設機能の多様化に対応できる高いフレキシビリティと、災害時や定期点検時においても、医療機能に支障がないように、信頼性と安全性を重視した対策を提案します。

照明設備

エネルギー消費の抑制策として、窓からの採光を利用できる諸室は照度センサーで、トイレ・階段等では人感センサーで、廊下・外灯などはタイムスケジュール管理で調光制御するシステムが効果的です。 また高効率・長寿命の蛍光灯や標準照明器具の採用で、部品交換作業や更新コストを低減できます。今後は、消費電力の低いLED照明の普及が考えられます。

昼光利用による調光

昼光利用による調光

人感センサーによる調光

人感センサーによる調光

給排水設備

給排水設備でLCC低減を図るためには、初期コストの増大はあっても以下の対策が有効です。

  • 耐久性ある配管等の選定、雨水・排水再利用、節水器具の採用により水使用を効率化します。
  • インバーター制御により低負荷時が長いポンプ搬送電力が大幅に低減します。
  • 信頼性が高く耐久性に優れたプレハブ配管も効果的です。
  • 特殊排水設備に対しては、最適な処理方法により処理費用を効率化します。
インバーター制御

インバーター制御

改ページ

高効率熱源システムの採用

病院のエネルギー用途は、空調熱源・熱搬送・給湯・蒸気が全体の約6割を占めています。 ハイブリッド熱源方式など、LCCが最小となる電気・ガスのベストミックスが考えられます。原油やLNG等の燃料価格の影響を受けにくい熱源システムの検討が重要です。 夜間に冷熱を貯め、昼間に活用する蓄熱方式で電力負荷を平準化する方法も考えられます。

病院のエネルギー消費用途

病院のエネルギー消費用途

化石燃料輸入価格推移

化石燃料輸入価格推移

夜間蓄熱方式

夜間蓄熱方式

IP化統合システム「B・OA」

機器ごとの独自型の制御に対し、次世代インターネット規格(IPV6)により一元制御するシステムです。 デイルームや病室の照明、空調を、スタッフステーションのパソコンで操作できる、入退室やセキュリティの状況を事務室のパソコンで確認できる等の管理が可能になります。

BOA net system
B・OAの機能
  • OAシステム(会議室予約、無人受付)
  • 設備制御(空調、照明、エレベータ)
  • 電話(IP電話)
  • プロジェクタ、スクリーン
  • ネットワークカメラ
  • 地震加速度計
  • その他
    入室管理(指静脈認証)
    無線LAN、電磁シールド
改ページ

4 運営段階における環境負荷の低減

施設の性能を初期の計画どおり発揮していくには、施設の状態を正確に把握し、根拠に基づく運用を行うことが重要です。「予防保全」、「予実管理」、「見える化」、「PDCAサイクル」等の運用ノウハウを総合的に活用して、使い易く環境にも優しい病院を実現します。

長期修繕計画の策定

病院を長期にわたり最適な状態に保つには、幅広い修繕項目の整理、更新周期の設定、各年度の予算等を纏めた長期修繕計画が基本になります。長期修繕計画をベースにした予防保全型の維持管理により、建物や設備の長寿命化を実現し、LCCを低減します。

LCCシミュレーションソフトの活用

計画・設計段階に「LCCシミュレーションソフト」を活用し、LCCを試算します。設計等の初期情報を入力することで、長期修繕計画案の作成やファシリティマネジメント計画の立案、LCCの試算ができます。

LCC試算例

LCC試算例

PDCAに基づく「予防保全型」・「予実管理型」の維持管理

PDCAによる予防保全は、「壊れてから直す」事後保全の場合と比べ設備機器の長寿命化が可能になります。 設備機器の故障率や運転時間等のデータを蓄積・分析し、日常の維持管理に反映します。 定期的な診断で、日常点検とは異なる視点で施設を見直し、修繕計画を更新します。

省エネのPDCAサイクル

省エネのPDCAサイクル

改ページ

エネルギー使用量の「見える化」

病棟・外来等部門別のエネルギー使用量を、グラフ等を用いて分かり易く「見える化」し、迅速な経営判断ができるエネルギーマネジメントを提案します。 院内に分かり易く周知し、病院スタッフがエネルギー使用量を共通認識できる環境をつくります。
BEMS、CAFMを用いて、季節・曜日・時間帯ごと、熱源・熱搬送・照明や用途ごとに分析し、建物の利用状況に合わせた効果的な省エネルギー対策を提案します。過去の実績や類似病院と比較したエネルギー使用実態を把握することで、運営面の改善が可能です。

※BEMS(Building Energy Management System)
※CAFM(Computer Aided Facility Management system)

エネルギーの「見える化」

エネルギーの「見える化」


予実管理による改善提案

建物や設備、機器等の点検・修繕結果、クレーム等の管理情報を、CAFMに記録し、定期報告書(日次、月次、年次報告書等)として病院に提出します。実施データと予測データとを比較・分析し、年次報告書において改善提案を行い、LCCを最適化します。

予実管理によるLCC低減の流れ

予実管理によるLCC低減の流れ